アンダーマイニング効果

行動経済学

本来楽しいと感じることややる気が出ることに対して、外から報酬や評価を与えることで、その活動を楽しむ気持ちややる気が減ってしまうことを言います。小学生に分かるように説明すると、好きなことをしているときに、誰かに「それをやったらお金をあげるよ」と言われたら、最初はうれしいかもしれないけど、だんだん「お金のためにやっているんだ」と思うようになって、その活動自体が楽しくなくなってしまうことです。

アンダーマイニング効果の事例を3つ挙げてみます:

  1. 絵を描くことが好きな子供:最初はただ楽しんで絵を描いていた子供に、親が「きれいな絵を描いたらお小遣いをあげる」と言い始めたら、子供はお小遣いをもらうために絵を描くようになります。その結果、絵を描くこと自体の楽しさが薄れてしまい、お小遣いがもらえないときには絵を描きたがらなくなるかもしれません。
  2. 宿題をすること:学校から帰って自分から進んで宿題をしていた子供に、親が「宿題を全部やったらテレビを見てもいいよ」と言うようになったら、子供は宿題をテレビを見るための「仕事」として捉えるようになります。そうすると、宿題自体に対する興味や学ぶ楽しみがなくなってしまう可能性があります。
  3. スポーツをすること:サッカーやバスケットボールなど、スポーツをただ楽しむために始めた子供が、勝ったらご褒美がもらえるという条件がつくと、勝つことだけに集中してしまい、スポーツをする楽しみが減ってしまうかもしれません。また、負けたときの失望感も大きくなってしまいます。

これらの例から分かるように、アンダーマイニング効果は、本来楽しいはずの活動を、報酬や条件付きで行うことによって、その活動自体の楽しさややる気を減らしてしまうことを示しています。

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